昭和の建物探訪

① 柄付きガラス

レトロな、昭和時代に作られた柄付きガラスはすでに製造されていません。
光が入る角度によって、同じ部分が明るくもなり暗くもなるように反転するのも素敵なところ。
4か所あるガラスの柄は銀河、千草、桜、蔦。
お気に入りはキッチンの裏の銀河です。

② 土壁

当時断熱材はなく、身近にある土や竹を利用して壁を作ったのです。
YOICHIも木材の下は土壁です。
土壁にする粘土質の土は、水と藁とを混ぜ合わせて塗ります。
一部向きだしになった壁からは土に貝殻見つかり、羽田が近いので海の近くの土を使ったのかな?と思うとワクワクします。
この工法を伝えたく、一か所だけ見える形で残すことにしました。

③ 梁

材木には今は無き寸法や材木問屋の名前が印字してあり歴史を感じます。
1959年、国会で尺貫法が廃止となり、計量単位はメートルやグラムに統一され、大工や石工が使う曲尺(かねじゃく)や、和裁で使う鯨尺(くじらじゃく)は製造禁止となりました。
随所に黒字で三十三尺とあり、59年以前の木材を使用しています。
1尺は30.303㎝に換算されます。
また、太い丸太も2本使われていて驚きました。

④ 天井

見上げると珍しい光景が広がります。
天井の板間から見えるのは木の皮です。
杉皮は防水紙の役目。
杉皮の重なりで水を含んで軒先側に伝え、雨漏りを防ぎます。
台風など強風雨時に瓦から少量の雨が入った場合、葺き土+杉皮の吸水・防水効果で、雨が小屋裏まで達しない工法となっています。
晴天時に瓦が日射によって暖められるとその下にある葺き土は乾燥し、湿気は瓦の隙間から外部へ排湿されます。
70年雨漏りは一度もありませんでした。

⑤ 棟札

棟上げのとき、工事の由緒・年月日・建築者・工匠などを記して、棟木に打ちつける札です。
よく見ると「寿」と書かれています。

⑥ 玄関灯

かつては玄関だったトイレの横の引き戸の上にあるレトロモダンな照明カバー、これは一つの電球が玄関の中と外を同時に照らす優れもの。
今は使用していませんが、先人の知恵を残したくて保存しました。

⑦ 昭和の暮らし

洗濯板や昭和レトロな家具、お釜に海苔を保存する箱。
和洋折衷ノスタルジックな物と出会えます。
ここはちょっとした昭和の暮らし博物館です。

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